拝啓、心の師匠松岡修造様 - 明日からホンキ出す

【前回までのあらすじ】
吹雪の中、雪かきを敢行した私のガラスの腰は砕け散った。
「ガラスの腰がやられたようだな…」
「ククク…奴はオヤヂ四天王の中でも最弱…」
「雪ごときに負けるとはオヤヂの面汚しよ…」

砕け散った腰をお風呂と湿布の力で回復した私。倍増計画で降り積もった朝に、武器を携えてまた戦いの渦へ飛び込んで行くのであった。

毎日あれやる雪国の人は凄いよね。
雪べら持って飛びだした朝に待っていました、雪のキャンバス。昨夜、割としっかり雪かきしたんに、これかい！？
とか思いつつ、とりあえず雪かき始めたよね。
ガッシュ、ポーイ、ガッシュ、ポーイ
ガッシュ、ポーイ、ガッシュ、ポーイ
ちゃんとね、ネットで知識を仕入れましたよ。お湯はダメ、汗との戦い、排水溝命。

ガッシュ、ポーイ、ガッシュ、ポーイ

最初から暑くなるだろうと、ダウンとかなし。通気性の良いインナー着てるから、身体から湯気が出てるのがわかるよね。

ガッシュ、ポーイ、ガッシュ、ポーイ

ご近所さんも出てきて、立ち話したりさ。三軒隣までは、お年寄りのお家しかないよねーって出張雪かきしにいってさ。
"私、ちょっと良い奴？"なんて、内心ウヒヒしながらさ。雪ベラ絶好調♫
家から出てきて、お礼言って見てるだけのおじいさんも気にならない！

"見よ！この軽やかなーーーーーー"

ビキーーーーーーン

あ゛あ゛あ゛…今、いま、ビキ！ゆーたで！？雪ベラにすがって変な体勢の私がいる？
首をあげてね、おじいさん見たらさ、目をキラキラさせて
「うちの前、やってくれるんだよね？」
的な目で見てんの。もーやるしかないよね

こういう時はさ、アレだよ。急に体勢なおそうとするから痛いんだよ、キット。
そろーり、そろーりーーーー

ビキビキ☆@&¥%#*$ビキビキ！！

"だ、誰かー！この中にお医者さん居ませんかー！私の、私の腰が反抗期なんですー！"
もうね真っ盛り。尾崎豊でももうちょっという事聞いて、盗んだバイクで走り出すのを止めるよねってくらい
呼吸もおかしい。人生初のヒッヒッフー、してるよね。もうなんか産まれてもおかしくないよね。
こういう時こそ、心の師匠松岡修造氏のお力を。たしかーーーー

「やってられないよ」と思ったとき、
「でも俺、頑張ってるよな」
とつぶやいてみてください。
「頑張ってる私って、結構いいな」と、
自分を好きになってください。
その方が生きやすくなるとは思いませんか？
by 松岡修造氏

ーーーー。
「でも、でも、、私、頑張ってるよな、結構いいよな」
「ガンバレ！ガンバレ！できるよ！」
ああ、師匠、もっと励ましてください。生まれたての子鹿のような私をもっと！

目の前を見れば、後2メートルくらいにK点越えポイント。ファイトだ、私。
腰じゃない、膝だ！腕だ！投げろ！やれる！やれるよね！師匠！！
ジョロ、、フサッ！
ビキーーーーーーン！
ジョロ！、、、ファサッ！！
うぎーーーーーーっ！
あの界隈で、なんか産まれそうな呻きをあげていたのは私です。
変な姿勢で家に転げ込んだ時、やりきったと思いましたよね。師匠、やりました！と。
自分で自分に声を掛けてやりたい。

「バカも休み休みせい、と。」
もー、やだ。明日からホンキ出す。